カウンセラーのメッセージ

2020年(令和 2年)5月 2日

新型コロナウィルスが世界中で猛威を振るっています。
≪5月1日現在、国内での感染者14,388人・死者486人、クルーズ船「ダイアモンド・プリンセス号」と「チャーター機帰国者」を入れると感染者15,262人・死者499人。世界では、分かっているだけで感染者3,269,667人・死者233,688人≫(毎日新聞より)

3月半ば位までは、これほどまで感染が広がるとは、一部の専門家を除いては誰も予想していなかったでしょう。
私も、インフルエンザと大差はないとの情報を信じて、あまり気にしていませんでした。

当初、日本では、専門家と言われる人たちの間でも意見が異なっていて、感染力がそれほど強くないので恐れる必要はないという人もいましたし、これから爆発的な感染の広がりが起こり得るので、その準備をしておかなくてはいけないという人もいました。

しかし、中国から飛び火してイタリアやスペインを始めとしたヨーロッパ各地で感染が拡大したこと、その後、アメリカでも感染の大爆発が起こったことなどが次々と報道されました。

そんな中、日本だけに感染の爆発的増加が起こらないという保証はどこにもないので、遂に4月7日になって「緊急事態宣言」が発令されました。
まずは、感染が急速に増加している東京都を始めとした7都府県に出され、その後、全国に拡大されました。

以前から指摘されていたことですが、日本はPCR検査の数が他国に比べて圧倒的に少ないため、現在分かっている感染者よりもはるかに多くの感染者がいると思われます。

しかも厄介なのは、感染者の中には症状がない人もいて、そういう人からも感染するということです。
また、1度感染が分かって入院治療を受け、その後治癒したとされて退院した人の中に、再感染が確認されて再入院する人も出るなど、なかなか厄介なウィルスのようです。

韓国などはドライブスルー方式に片っ端から検体を採って、感染の有無を調べるPCR検査を行ない、検査を拒否する人には罰則を設けるという徹底した調査を行ないました。
それによって感染者の早期隔離ができ、感染者の数をかなり抑制できたようです。
韓国は、以前にSARSやMARSの感染拡大を経験したことがあるので、新たなウィルス感染に対する対策の準備ができていたという事情もあるようです。

しかし日本の検査体制は十分ではありません。
高度な医療技術はあるのですが、基本的に医師と保健所を通してしか検査ができない仕組みにしていたために、人手と器材とスキルが足りていないようです。
また、病院が感染者で溢れて医療崩壊が起きてしまうことを恐れて、症状があるのに検査が受けられない人がかなりの数いるようです。

そのような状況の中で、タレントの志村けんさんや岡江久美子さんがコロナ感染が原因で亡くなられたのは、大変なショックでした。

また、日本サッカー協会の田嶋幸三会長がコロナウィルスに感染し、退院後のインタビューで「私の家族はPCR検査を受けることができなかった」と語っておられたのには、驚きました。

でも後から考えて、家族に症状がなかったとしたら検査を受けられなかったのは当然かな、とも思いました。
症状がなくても感染している場合がある、という事実と矛盾した対応の、典型的な事例ですね。

5月1日現在、もっと広範な検査が必要だということで、やっと、検査機関を増やしたり、民間の医療施設が保健所を通さずにPCR検査を行なうことができるように態勢を整えているようですが、遅きに失した感を拭えません。

さまざまな事情があるのでしょうが、当初(3月半ば位まで)感じられたのは、今年、東京オリンピックを開きたいということ、そして、インバウンド(訪日外国人旅行者)を減らしたくない、経済の停滞を招きたくないという政府や経済界の思惑です。

検査数が少なければ、数値上の感染者数はあまり増えず、感染していても無症状の人や症状の軽い人は、自宅で静かにして自然治癒を待つ、そうすれば自然に感染は収まっていくという楽観的な戦略だったように思われます。
しかし、思いのほか感染力が強くて、感染者数がうなぎ上りに増え、若い人でも重症化する場合があることも分かってきました。

3月下旬になって、国際オリンピック委員会(IOC)が東京オリンピックの来年への延期を決めました。
そして、その辺りからPCR検査の数を増やしたのか(?)、感染者数が急速に増えていきました。

できればランダムに、できるだけ多くの人にPCR検査を行い、感染者数の全体像を把握して対策を考えた方が良いと思われます。
実際に、感染者がどの位いるのか。感染者の何%位の人が無症状で、何%の人が軽症で、重症化する人が何%で、致死率が何%なのか。
また、再感染や再燃のリスクがどの位あるのか。

どのような広がり方をして、どのような症状があるのか。その全体像とウィルスの振る舞いについて詳しく調べなくては、ウィルスと戦えないでしょう。
敵と戦うために必要なのは、敵をよく知ることです。その上で戦略を考えなくてはなりません。

残念ながら、経済的な損失は避けられません。
現に、仕事ができなくなっている方々や収入が激減した人たちが大勢出てきています。
株価の暴落を始め、観光業者、飲食店などの売り上げの落ち込みはリーマンショックの時を上回るほどになっているということです。

しかし、命とお金を天秤にかけたらどちらが重いかというと、それは命でしょう。
そもそも国民の命を守るために国が存在するのだと思いますし、経済活動も我々国民が必要なものを手に入れ、安心して生活することができるために行われるものでしょう。

だから、この緊急時には、命を守ることを最優先して、人の移動に制限をかけ、かつ経済的に逼迫した人にはできるだけ簡略な手続きで速やかに支援をすることが必要です。

4月30日になって、国会で、国民1人あたり10万円を支給することや、収入が激減した企業や人に対する経済的補償制度が法制化され、5月1日から実施され始めています。

これで1~2か月は凌げる人がかなりおられることでしょう。
私も、その中の1人です。
もっと速やかに始めてほしかったですが…。
ただ、その先はどうなるのか、不安は残ったままです。

繰り返しになりますが、当初は、ウィルスの感染力はそれほど強くなく、感染者の8割は軽症で(あるいは無症状で)回復していくし、致死率も低い、また若い人は重症化しないと言われていました。
しかし、それらは楽観的な予測に過ぎず、統計的なデータに基づいた根拠のある情報ではなかったわけです。

その後、予想以上に感染力が強く、ウィルスが空気中に存在する時間が長いことなども分かってきました。
また若い人でも、感染後急に重症化して、亡くなる人もいることなどが分かってきました。

しかし、それでも仕事や買い物や病院通いなどで外出せざるを得ない人は多くおられます。
かと言って、海外のようなロックダウン(都市封鎖)は法的に実施できないとのことですから、電車も動きますし、新幹線や飛行機も運行しています。(本数はだいぶ減らしているようですが)

したがって、感染の予防は我々1人1人の自覚と自粛に委ねられているわけです。
それは、できるだけ国(政府)の責任にすることなく、我々国民の自己責任にするための法制度なのでしょうか?

思うに、日本は戦前・戦中に国家総動員法や治安維持法によって強制的に戦争に協力することが求められ、それに反対すると逮捕された時代がありました。
そのことに対する反動もあるのでしょうか。国(政府)が国民に強制することは、法律ではできないようになっています。

それに対して、欧米諸国は民主主義の発祥地でもあり、国(政府)を動かすのは国民だという意識が浸透しているのでしょう。
国の言う通りには動かないぞ、判断は各々が自分自身でする、という価値観が強いと、緊急事態の時にも勝手に動く人がいて国民の命が危うくなるので、緊急時には(戦争や伝染病の蔓延など)国のリーダーが国民を守るためにロックダウンなどを行なう権利を認めているのだと思います。

一方で、悪い事ばかりではなく、良い変化もあります。
経済活動が制限され、人の移動が減った結果、二酸化炭素の増加が抑えられているのです。

中国ではエネルギー使用量と二酸化炭素などの大気汚染物質の排出量が25%(約2億トン)ほど減ったということです。
イタリアやアメリカでも、二酸化炭素の排出量がかなり減ったそうです。
この現象は、車両の移動や工業生産の減少が関係している考えられています。

一時的な現象だとしても、大きな変化です。
地球全体は絶妙なバランスを保っていて、バランスが崩れると、それを修正するような動きをするのかも知れません。

あるいは、神が存在するとしたら、見えざる神の手が働いているのかも知れません。
時には、自然災害やウィルスの増殖といった、人間にとっては大きな打撃となる方法を使ってでも…。
地球が大きな生き物だとしたら、地球にもホメオスタシス(恒常性)が働くように造られているのでしょうか。

ある動物学者が言っていましたが、人間が森林開発を進めて熱帯雨林の奥地にまで進出していくと、そこに住んでいる動植物に寄生している細菌やウイルスが、人間に感染して変異し、新たな感染症となって人間を苦しめていくことは、これからも起こり得るとのことです。

また地球温暖化の影響で、シベリアの永久凍土が融けつつあり、その中に潜んでいるバクテリアやウイルスが地表に出て来て、人類に害を及ぼす可能性もあるということです。

自然界を侮ってはなりません。

人間も自然界に住んでおり、自然界の一部でもあるのですから、他の動植物との共存を本気で考えなくてはいけないのだと思います。
過剰な経済活動によって自然界のバランスを崩したり、他の生物を絶滅に追い込んだりしてはならないのです。

自然界のバランスを保ち、他の生物たちと共存することが、人類がこれからも長く生き延びていくための唯一の方法なのではないでしょうか。
人間が侵してはいけない領域があるのだと思います。


ストレスの多い現代社会の中では、悩みを語り合う場所や時間が持てないで、1人で悩んでいる人が多くなりました。悩みや生き辛さは多くの方々が抱えておられることでしょう。
自分の悩みを誰かに相談したり、カウンセリングを受けたり、自助グループに参加したりする事は、決して恥ずかしい事ではなく、むしろ必要で、問題解決への近道である場合が多いのです。
また、今の自分に変化を与えて、より良い人生、活き活きとした人生を歩むためにも、カウンセリングや自助グループは有効です。

このホームページには、「カウンセリング」および「セラピー」の説明、「カウンセリングの内容」の紹介、「自助グループ」のご案内などが載せてありますので、カウンセリングや自助グループについて全く知らない方でも、概略についてはご理解いただけると思います。
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